燻りエンジニアブログ

燻(くすぶ)り続けている組み込みエンジニアの備忘録

パワードスピーカーをブレッドボードで

今回は、武蔵野電波のブレッドボーダーズという本を参考にパワードスピーカーを制作しました。本の内容だけでも十分わかりやすく書かれていますが、本で見えにくい写真などはインターネットサイトの方であれば色付きで見ることができます。

武蔵野電波のブレッドボーダーズ―誰でも作れる!遊べる電子工作
 

本を参考に実際に秋葉原まで足を運んで部品を購入しました。これが今回初の試みになります。今まではスターターキットを購入していたので自分自身で部品をピックアップしていく作業は初めてだったのですが、これがなかなか難しく、面白く。部品を探しながら全然関係ない部品を眺めていたり、店員さんにいろいろ教えてもらったりと、キットを購入する場合には経験できないことを経験できました。

主要部品であるパワーアンプにはNational Semiconductor社製のLM386N-1というものを購入しました。(秋月電子さんで2個入り120円)小指の爪の大きさほどのICで8本の足がついています。丸いくぼみがある個所が1番で写真の場合、反時計回りに8番まで割り振られています。

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詳細はネットに製品のデータシートがありますのでそれを参照するのがいいと思います。このICを使用するための回路図例が載っているので回路図を理解するのに参考になります。

http://www.suzushoweb.com/pdf_file/484531e742ba4.pdf

  

部品購入時にいくつか迷ったことがありましたので書いておきたいと思います。

1. 半固定抵抗器の抵抗値の読み方
店舗によっては別々の抵抗値のものが合わせて一つの引き出しに収納されている場合があります。その場合には、製品にプリントされている抵抗値を読む必要があります。

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写真赤枠の3桁ある内の左2桁が有効数字で、右1桁がその有効数字の桁数(10のべき乗)を示します。写真の場合、

左側は、

10×(10の4乗) = 100000Ω = 100KΩ

右側は、

50×(10の2乗) = 5000Ω = 5KΩ

 となります。

 

2. 抵抗器のワット数
キットを購入する場合には意識したことがなかったのですが、抵抗にはカラーコードで示される抵抗値以外に定格電力という規格があります。店舗では抵抗が置かれている棚には、抵抗の種類、抵抗値と共に定格電力も記載されています(写真の場合0.25W)。使用する電圧と抵抗値から電力を計算し、それを超えないワット数のものを選ぶ必要があります。

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無事に部品を買いそろえたら、あとは本にある実態配線図と回路図を参考にブレッドボード上に部品を組み込んでいきます。下の写真が完成図です。30分もあれば完成します。

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パワーアンプはあくまでも入力信号を増幅させる回路なので、入力がないと機能しません。なので、別途作成したAMラジオの回路とつなぐことでつないで組み立てに間違いがないかを確認しました。AMラジオ回路についてはまた別の記事で紹介したいと思います。写真の左側の半固定抵抗の入力に挿してあるオレンジのジャンパワイヤが入力になります。

 

ブレッドボードを使用する場合、はんだ付けが必要なく簡単に回路を作成して動作を見ることができるので、いろいろ試してみたい人にはお勧めです。是非、挑戦してみてください。